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※捏造設定なので注意
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
荒い呼吸が止まらない。リィンは、心臓の上に手を置き、身体の中に暴れまわろうとする力を押さえようとした。北方戦役の時に暴走した力。それをきっかけに、今まで使えていた゛鬼の力゛の制御できなくなっていた。そして一番の問題が、発作のように突然 "力" が身体の中で暴れまわる事だった。
力を開放するつもりもないのに、心臓部分で大きな流れが暴れ出す。
もうすぐトールズ士官学院を卒業するというのに、不安材料が増えてしまった。まだアルティナに知られていないのが救いだが、いつこの発作のような力が暴走するのかはわからない。
学院の奥、旧校舎がある木々の間に身を隠してリィンは、暴れ出す力を抑え込もうとしていた。
脂汗が額に浮く。痛みと息苦しさで、自分の呼吸音しか聞こえない。この力の発作が起きてどれぐらいの時間が過ぎたのか、わからない。これが起きると時間の感覚が曖昧になってくる。五分なのか、十分は過ぎているのか、またまた一時間なのか。無意識に近くの木に手を置き、爪はその木の表面を削りとっていた。
ふと、そんな時リィンの耳に自分の呼吸以外の音を拾う。
誰かが枯れた葉を踏んだようだった。まさかアルティナか、学院の関係者に見つかったのかと危惧して、音の聞こえた方に顔を上げる。
「……えっ?」
まず目が拾ったのは派手な色合いだった。明るいオレンジとも赤といった色合いの服。高い身長と、眠たげな眼がリィンを見下ろしている。知っている顔だった。むしろ何故彼がここに居るのか疑問の方が強くて、ぽかりと口を開けて見つめてしまう。
「……なんだ、灰の小僧だったか」
「マクバーン」
かすれ気味出たのは彼の名前だった。結社の一員である男が何故、ここに学院内にいるのか。自然に身構えてしまう。発作はゆっくりと落ち着いてきているが、目の前の男と戦うには不利な状況ではあった。
「何故ここに?」
身構えつつ疑問が口から洩れた。この場所になにかあると言うのか。リィンの質問にマクバーンは相変わらず気だるげな眼を向ける。
「お前が呼んだんだろう?」
「……呼んだ?」
「なんだ、無意識か。ずっと力が俺を呼ぶから、気になって見に来たんだが……すいぶんと力に好き勝手されてるな」
一目でリィンの状態を言い当てた。力が呼ぶという意味は分からなかったが、マクバーンの目当てはどうやら自分だというのは理解できた。
「その状態なら、抑え込むのは大変だな。で、俺を呼んだんだ、どうする?」
「……どういう意味だ」
マクバーンの意図が読めなくてリィンは問いかける。どうするとは、いったいどういう意味があるのか。じっと相手を見上げると、面倒だという表情を崩さずに彼は説明を始めた。
「無理やり俺の力で、その暴走を表面状は抑える事ができる。力を使わない限りな」
「できるのか?」
「出来るから言っている、ただしその方法としては、俺の血肉を入れる方法しかない。魔女辺りならもっと上手い方法があるかもしれないが、俺が出来るのはそれだけだ」
血肉と言われてリィンの顔は怪訝そうに顰められた。結社の男が、親切心でリィンにその提案をするとは思えない。裏があるのかと、身構えた。
「別に嫌なら構わない。ただお前が俺に血を流させることができたらな、無償で与えてもいい」
「……戦えと?」
最初に出会った時も面倒という感じで戦っていたが。こちらが苦戦しながらも戦いに善戦しているとわかると喜々とする男だ。腰にある太刀に手を掛けて、心臓が暴れようとするのを押さえながらマクバーンを睨み付ける。
「クク、その状態で俺を傷つけられるか?」
マクバーンが目を細めてリィンの姿をとらえる。口元に笑みを浮かんでいる。
確かに彼の言う通り不安定な状態で戦うのは不利だった。いつ力が暴走しても可笑しくない。もしかしたら命を落とす事さえありうる。
迷いは隙を生む。一瞬でリィンの目の前へとマクバーンは詰め寄ると、太刀に手を伸ばすよりも先に喉に片手を抑え込まれた。そして背後にある木へと押し付けられる。喉を圧迫されて呼吸が出来なくなる。だが必死に目を見開き真上にある男の顔を睨み付けた。
「弱いな……。だが素質はある」
そう言い切ったマクバーンは空いている片手を無造作に自分の口元へと持っていくと、リィンの目の前でその指を歯で噛み切っていた。鼻につく血の匂い。赤い色に視線が奪われた。
マクバーンの行動の意味が分からずにリィンはただ息苦しい中、様子を見ているしかできなかった。
「さて、お前はどう変わる」
興味深そうにマクバーンはそう言うと、血で染まって指を強引にリィンの口の中へと押し付けていた。舌の上に錆びた匂いと味が広がる。押さえられていた首を開放された途端、口の中の血が唾液と共に飲み込まれた。軽く咳き込むと、あれほど騒がしかった力の暴走がゆっくりと小さくなるのを感じる。
(……まさか)
マクバーンの話を信じてなかったわけではない。だが血を入れただけで、力の暴走がこんなにもあっけなく治まるとは思っていなかった。
呆然とマクバーンを見上げる。
「暴走は、治まりはしたか。問題は……」
彼の独り言を聞きながらリィンは自分の身体の変化を確認していく。胸の痛みも消えた。暴走していた力もなくなった。固くなっていた力を抜くと、ふと腹の中に妙に熱の塊を感じる。まるで目の前の男がもたらす炎のような気配。それが少しずつ身体を這っていく。気持ち悪さはなかった。
ふらふらと視界が揺れる。まるで酒の匂いを嗅いだ時と似ていた。思考がゆっくりと鈍くなっていく。
「これは?」
呆然と呟いたリィンの言葉に目の前のマクバーンが平坦な声で答えた。
「異質な血を入れて、暴走を抑えるんだ。反動があるとは思っていたが……」
リィンの様子を見続けていた男はゆっくりとリィンの頬に手を滑らせた。たったそれだけの事なのに、肌を伝わる指の動きだけで、ぞくぞくと理由のわからない痺れが身体に生まれた。無意識に吐息が漏れる。
「クク、なるほど血の影響でそうなるわけか」
何かに気付いたようにマクバーンは笑っている。思考がふわふわと浮き身体が熱い。ふと、マクバーンの傷ついた指が視界に映り込む。傷口はまだ塞がらずに血の色がそこにはあった。まるでその色に誘われるようにリィンは彼の手を取ると、自分の口元へと移動させる。長く節のある指。血の匂いがした。躊躇いもせずに血が流れている指を舐めた。
思考が鈍り、どうして自分がそんな行為をしたのかわかっていない。ただ血に誘われた気がした。
舌に感じる血の味が甘い気がする。唾液と交わり喉に通っていくと、身体の熱が上がっていく。理性も思考も鈍く、本能だけがリィンの身体を動かしていた。
マクバーンはリィンの様子を眺めるだけで怒りもせずただ愉快そうにしている。
血を舐めとる度に熱が上がっていく。身体は火照り、その熱を発散したいのにできないむず痒さが襲ってくる。特に下半身の痺れが酷い。どうすることもできなかったリィンに対して、頬を撫でていたマクバーンの片手がゆっくりと首へと移り、少しずつ下へと移動する。
静かな旧校舎の木々のある場所に響く水音。リィンは少しずつ流れ落ちてくる血を舐めていた。身体は熱い、でも目の前の血がもったいないとそんな思考だけでマクバーンの指を舐める。するとゆっくりと移動していた手がリィンの下半身に触れた。
「ずいぶんとここが反応してるな」
学生服のズボンの上からでもわかるほどリィンの性器は膨らみ主張していた。マクバーンの指が膨らんだ部分をなぞるように触れる。
「うっーーあっ、んんン?!」
自分でも驚くほど甘い声が上がり、顔が熱くなる。彼に服の上から触れられているというのに嫌悪感はなく、上がった熱を発散したくてマクバーンの手の上にリィンは己の手を重ねて強く股間に押し付けた。そして強弱をつけて擦りだす。
「とんだ淫乱だな、灰の小僧は。だが血の反動か……対価に戦いを望むところだったんだが、こちらでも悪くはないか」
そう言い切るとマクバーンは口元を歪ませて擦りつけている手をふりほどくと、リィンのズボンに手を掛けベルトを外し、身に着けていたものを下げた。
羞恥心からリィンは彼の指を舐めるのを止め、慌てて後方へと逃げた。だが背後には木がありすぐにマクバーンに捕まると、上着のボタンまで外された。
「自分から誘ったくせに逃げるな。それともそう言うプレイが望みなのか?」
「ち、違う?!」
「どちらでも俺はいいがな。クク、さて楽しませてもらおうか」
前が開いた上着の隙間にマクバーンの手が伸びリィンの胸に触れた。軽くひと撫ですると乳首を摘み上げる。ちりっとした痛みが走り、リィンはただぼんやりとした思考でどうすればいいのか分からずに混乱していた。
「待ってくれ、なにをするつもりなんだ!」
「へぇ、ここまで来てどういった状況か分からないとは、鈍いな。だが逃がすつもりはねぇから、俺に抱かれな」
「抱く?!」
「身体の熱を吐き出したいんだろう? 俺の血で力の暴走は抑えられたが、強すぎる力に反動はつきものだ。それがこれだ」
そう言ってマクバーンは立ち上がり熱を持っているリィンの性器に触れた。それだけで背中に気持ちよい痺れが生まれてしまう。
「あっ、マクバーン」
物欲しそうにリィンの口から彼の名前が紡がれる。快楽が抵抗する意思を小さくする。だがこのままだと危険だとわずかに残った理性が警告を出す。
「どうした、抵抗しないのか?」
楽しそうな笑みを浮かべてマクバーンが聞いてくる。逃げようにも背後には木があり、性器に触れている手はゆっくりと動き、胸に置かれた手は何度も乳首を摘みリィンを煽っている。
腰が震える。身体に溜まった熱はマクバーンが与えるものに反応していた。吐き出したいと思う熱と、このままだと危険だという理性がせめぎ合う。
そんなリィンの迷いを読み取ったようにマクバーンが目を細めると、触れていた手を放し、リィンの身体の向きを強引に反転させた。背後にあった木が目の前にある。慌てて背後にあるマクバーンに振り返る。すると無防備にさらけ出した尻に彼の手が触れた。
「ま、待ってくれ何をするつもりなんだ?!」
「そんな事も分からないほど初心なのかお前は。想像はつくだろう」
呆れたような声と共にリィンが触れたことのない場所にマクバーンの指が侵入してきた。固く閉じられたアナルをこじ開けるように強引に侵入してくる指。
危機感が増してリィンの足が動く前にマクバーンの手が腰を掴み逃げるのを防ぐ。
「なんだ、また逃げるのか?」
その声はどこか面白そうな音が含まれていた。リィンが抗おうとする度にマクバーンを楽しませているのだとわかるものだった。
その間にもマクバーンの手はリィンのアナルの奥へと進み犯していく。肌は粟立ち、リィンの耳には彼が動かす指の音が聞こえた。危機感はあるのに、身体は快楽に飲まれ、立ち上がったペニスからはとろとろと蜜がこぼれ落ちていく。
吐息が熱い。腰が震えて立っているのが苦しくて、目の前にある木に両手を付けた。逃げないと、抗わないと、それとは反対に気持ちいいからこのままでも、そんな正反対の気持ちが浮かぶ。本気でマクバーンと対峙するには今の状況では難しいが、逃げるだけなら出来るかとそう思っていた。
「ちっ、まどろっこしいな」
少しだけいら立ったマクバーンの声が聞こえる。と、突然指とは違う圧を下半身に感じた。視線をその感じた圧の場所に映しリィンは身体を凍らせた。自分よりも明らかに大きなペニスがリィンの尻の間に入り込もうとしている。
思考は止まったまま、その動きだけは目が離せなかった。すると指が侵入していたよりも、酷い痛みと苦しさをもってアナルの入口が悲鳴を上げる。リィンも声にならない空気と喘ぎを漏らす。
ギシギシとそんな音と共に侵入してくるマクバーンのペニス。リィンの目の前には光が飛び、痛みに耐える方法しか思い浮かばなかった。
余りにも苦しくて顔を元に戻すとリィンは木に添える指の力を強くした。足が震える。侵入してくる彼のペニスは乱暴にリィンの中に入ったり下がったりを繰り返す。まるで孔の中を大きくするように。
「あっ、や、ああア、いや、うんんンン――」
声が押さえられない。視界が無意識に浮かんだ涙の所為で歪んでくる。
「痛いだけか? それならこれでどうだ」
その声と共に侵入していた彼のペニスが後ろへと下がっていく。そして入口まで戻ると、一気に奥まで叩き付けられた。腹の奥に感じる衝撃と、マクバーンのペニスがリィンのアナルの壁を叩いたのを感じた。だがその衝撃は一回で終わらない。何度も何度も強い衝撃がリィンを襲う。痛みは脳天を突き破り、それとは違うぞわぞわとした痺れが身体を襲っていた。
肌と肌を叩き合う音と、リィンの喘ぎ声が旧校舎の周りに響く。
痛みよりも痺れの方が増して思考することが出来ない。リィンのペニスは更に大きく膨らみマクバーンが与えているものに反応していた。
「アナルだけで気持ちよく喘ぐなんて、いい身体してるな。灰の小僧――いや、リィン。おら、もっと鳴けよ」
更にマクバーンの腰の動きは早くなっていた。その所為で身体を支えている腕の力が弱まりリィンの身体が崩れる。それをマクバーンの腕が支えた。そして不意にリィンの両腕を背後から掴むと強く引っ張った。両腕を引っ張られながら、マクバーンの腰はその腕の動きとリンクしながらリィンのアナルを犯す。
目からは涙がこぼれ落ち、口からは唾液が漏れる。快楽だけがリィンの身体を支配して、考えることもできない。ただ快楽を追い掛ける本能だけが残り、マクバーンの腰の動きに合わせて、腰を振る娼婦のようだった。
「いい、あっ、あああアン、ンんんん――」
「くっ、そろそろラストだ」
リィンの中に入っていたマクバーンのペニスが更に大きさと圧が増した。ぐちゃぐちゃに犯されたリィンのアナルは気持ち良さを求めて彼のペニスに喰らいつく。そして腹の奥に熱い飛沫を感じた。
「血だけじゃなく、俺の精液も喰らい尽くせ」
その声と共にリィンも同時に性器から精液を吐き出していた。どろりした液体が目の前の木に飛び散る。
それを見届けると、身体がとても重く感じた。そして感じる睡魔。このまま寝ては駄目だと言い聞かせるのに瞼が閉じてくる。強制的に意識が落ちるのを感じてリィンは意識が閉じた。
鳥の鳴き声が聞こえた。ゆっくりとリィンの意識が覚醒する。目を開けると何故かリィンは旧校舎近くにあるベンチで寝ていた。周りには誰も居ない。
「俺はいったい何をしてた……」
あまりにもぼんやりしすぎて記憶が定まれない。身体は重たいのに、すっきりとした気持ちになっていた。力の暴走を感じて旧校舎まで来ていた筈。そしてその後に、彼に出会ったのだ。
「……マクバーン」
その名前を口にする。夢にしては生々しいし、口の中に残った血の味と匂いは覚えていた。
指を唇に這わせてリィンは目を細める。甘美な味を思い出す。
「また会えるだろうか」
その呟きは無意識か呟かれた。本人も自覚していない。リィンは彼の血に囚われていた。
サイト掲載日 [2018年11月11日]
© 2018 しるくさん
しるくさんからのいただきものマクリン第四弾です♪(*´∇`*)
いつもありがとう♪(*´ω`*)
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