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 どうしてこんなことになったんだろうか。
「んぁ、やめ……あぁ!」
「止めてと言いながら、お前の中は俺を締め付けて離さないぞ?」
 そう言われながら腰を強く打ち付けられ、声を抑える事ができずに翻弄されてしまう。
 手には手錠がかけられ、首には先程までつけられていた目隠しが垂れ下がっていた。
「やっぱお前の中、気持ちいいわ」
 後ろからペロリと舐められ、それさえにも過剰に反応してしまう。
 体を正面に向かされ、目に見慣れた銀が映る。見慣れた顔も。
「リィン」
 顔を両手で包み込まれ、そのまま深い口付けをされる。舌を絡められ、それに必死でついていくが、慣れない行為に翻弄されるしかない。その間にも腰を強く打ち付けられ、与えられる快楽にももはや抗うすべはないのだと、わかっている。今まで散々覚え込まされているのだから。
「んん……あ、ぅん……」
「クク、お前は俺のだ、リィン」
 そう言われると同時に、熱いものが注ぎこまれるのを感じた。
 本当に、どうしてこうなってしまったんだろうか。彼の正体を知った今なら、このままでもいいとさえ感じてしまっているのは何故なのだろう。

   ※ ※ ※

 その日はトワ会長からの依頼も少なく午前中にはすべてを終わらせて、午後は少し気になって旧校舎で異変が起きていないか確認したら、暇になり、どうしようかと悩んでいた。
 背後で人の気配がして振り向く前に口を抑えられて、抵抗する暇もなく意識は遠のいていった。意識を取り戻したのはそれからどれぐらい時間が過ぎた頃だったのかはわからない。
 寝転がされてるのはわかるが、目隠しをされ、手にも金属の感触があり、固定されているため身動きは取れない。身動きも足が少し動かせる程度で縛られているらしい。
『気がついたかな?』
「その声は……」
 その機械を通した声には聞き覚えがあった。しかもごく最近。
 夏至祭の時に地下で名乗りを上げた、《帝国解放戦線》のリーダーの──。
「これはなんのつもりだ、《C》……」
『君に興味があるのでな、こうして拉致らせてもらった』
 そう言われながら、体を撫でられ、ビクリと震えてしまう。
 相手は自分よりは強い相手だ。例え身体が拘束されていなくても、逃げられないだろうが、今は目隠しもされ動けないようにされているせいで余計に怖く感じてしまう。
『クク、そう震えなくてもいい。君が大人しく私のものになるというのなら、用が済み次第、すぐに開放してあげよう』
「ふ、ふざけるな!!」
『クク、予想通りの答えだな。ならそう簡単に返すわけにはいかないな』
 ぷつりと服のボタンが外されていく感覚がした。
「な、なにを……?」
『君を私のものにする。無理やりというのは気が引けるが、そうしなければ君を私のものに出来ないようなのでな』
「ふざける……っ!?」
 露出した肌を撫でられ、奇妙な感覚に身体を震わせてしまう。そんな俺の様子を《C》は心底楽しそうに笑いながら、肌を撫で回していく。そのたびに奇妙な感覚に身体を駆け巡る。
 声が出かけ、唇を強く噛みしめる。
 今俺ができる唯一の抵抗。ただ、それさえも《C》は楽しんでいる感じがする。
『どこまで君が声を我慢できるのか、楽しみだな』
 その手を《C》が止めることはなく、肌を撫でていく。
 胸の突起を軽く摘まれ、胸の痣を撫でられ、身体が震えてしまう。
『強情だな、君は。声を出せば楽になるぞ?』
 それに対して誰が声を出すかという意味を込めて、何も答えずにいると《C》の手はいやらしく徐々に下の方へと移動した。
『身体は正直だな』
「っ、ん……」
『感じるのだろう?』
 誰だって性器を触られたら反応するだろうがと言いたいが、一度声を出してしまうと声を出し続けてしまいそうで──。だがそれも《C》を楽しませている要因の一つなんだろうが。
 そんなことを思っていたらいつの間にかズボンを下げられていた。そして直に触れられ、声を上げかけるが寸前のところで耐える。それに対して笑う気配を感じ取る。
『素直になれば、楽になるぞ?』
「……っ」
 徐々に《C》の動きは怪しさが増していっている気がする。
 それに耐えるように手錠で繋がれた手を強く握りしめる。爪が食い込むが、痛みで《C》によって与えられる感覚から逃れたいという一心だった。だが、それが分かったのか、お仕置きとばかりに性器を強く握られ身体がビクリと大きく揺れてしまう。
 そして、先程まではゆっくりとした動きだったのが、速さを増し、手袋の感触もあいまって、声は何とか出さずに耐えたが呆気なく果ててしまった。自分でさえしたことがないのに、それが他人によって、しかも敵であるはずの《C》の手によって果てたという現実に呆然としていた。その隙に《C》の手は尻の方へと移動し、指が入ってくる感覚にビクリとしてしまう。
 何がしたいのかわからず、恐怖が駆け巡り、逃げ腰になるが、元から手足を拘束され身動きが限定されている中で、腰も掴まれ更に逃げられないようにされているため逃げることはできない。
『クク、怖がることはない』
「な、何が、したい、んだ!?」
『言っただろう? 君を私のものにすると』
 だからといって、こんなことをする意味がわからず、混乱していた。


 今混乱しているのだろうな。
 あの男の実子だということは情報でリィンが入学してくる前から知っていた。最初は利用できるかもしれないと思い、近付いた。
 だがリィンに接触してみてその考えは変わってしまった。そしてリィンを自分のものにしたい組み敷きたい、自分しか見えないように閉じ込めたいという黒い感情が生まれてしまった。
 夏至祭で対峙した時にあいつと戦った後のあいつの息遣いに、欲情した。自分のものにしたいという欲が前以上に強くなり、トワからの依頼を終わらせたリィンに背後から近づき、意識を奪ってから隠れ家の一つに拉致った。
 手足を縛り付け、目隠しをしているとはいえ、何が起きるのかわからないため、念の為に《C》の仮面を付けて自分のものになれと告げたが、リィンはふざけるなと言ってのけた。これは想定内だった。なら、無理やりでもお前を手に入れてやるよ。そしてお前にお前が誰のものなのかを教えこんでやる。歪んだ感情だとはわかっているが、もう止めることはできない。
「ふぅ……ん……っあ……」
『もっと声を出せばどうだ?』
「っ……んん……」
 指を一本から二本へと増やし、リィンの中をとかしていく。このまま挿れても構わないだろうかと思いながらも、想い人には辛い思いをさせたくないという思いもある。
「んぁ……はぁ……ん……」
(やべぇな……早く挿れてぇ……)
 リィンの声に己自身が反応しているのがわかる。早く挿れたい挿れさせろという気持ちが強くなるが、リィンの前立腺をまだ見つけていない。そこを見つけるまではと、気持ちを抑える。
 そしてしばらくして、ある一点をつくとリィンは声を上げ身体を大きくはねさせた。
「や……な、なに……ああ!!」
『君の良いところをここか』
 ようやく見つけた前立腺を中心に攻めていく。
 その度にリィンは声を上げ、身体をビクビクさせていた。
 攻めている間に反応していた自身を取り出し、挿れる準備をする。
「あぁあ!!」
 再び果てたリィンから指を引き抜き、まだ息を整えられていないリィンの中に己自身を一気に挿れる。
「っ……!!」
『クク……』
 リィンの中は思っていた以上に気持ちがよく、リィンがまだ慣れてないと分かっていながら、腰を動かす。腰を動かす度にリィンから聞こえてくる声が色っぽい。
 腰を動かす度に声を上げるリィンに気分がいい。もう声を出さないという些細な抵抗もできないのだろう。
 リィンは今どう思っているだろうか。大した抵抗すら出来ずに俺を受け入れるしかなかったのだから、屈辱を感じているだろうか。なぜこんな目に合わなくてはいけないのかと、思っているかもしれねぇ。
 だがそんなものはどうでもいい。ただ今は、欲望のままに行動するだけだった。
「あっ、んぅ……あああ!!」
『気持ちいいだろう?』
「っん……気持ち、よくなん……んあ!!」
『嘘つきは良くないな。それとも、本当に気持ちよくないのなら、私がもっと気持よくさせる努力をしないといけないな?』
 そう言いながら前立腺を刺激するように突き上げる。
 突き上げる度にリィンの色気がある声が聞こえてくる。否定はしても、リィンも気持ちが良さそうなことはわかる。締め付けてくるしな。そう告げてやると、違うと言いながら首を振るが、身体は正直に反応している。
『口では嫌がっていても、身体は正直だな?』
「そんな、ことは……んん……」
 逃げ出そうともがくリィンの腰を掴み、腰を動かす速さを更に早くする。
 絶頂が近付いたのが分かったのか、リィンは手錠がガチャガチャしているが、逃げられるはずもなく、俺はリィンの中に精を放つ。それと同時にリィンも絶頂を迎えたのだろう。放心状態になっているようだった。そんなリィンに耳元で、囁く。
『これで君は私のものだな? 分かったかな?』
「あ……あぁ……」
 未だ放心状態のリィンの頬を撫でる。
 リィンはしばらく放心状態だったが、まだ満足していなかった俺はそのまま満足するまでリィンを抱き続けた。
 そのうち、気を失ったリィンだったが、それでも俺はリィンの身体を思う存分に味わった。そして、気を失ったのならと仮面を外し、リィンの身体に痕を残していった。この痕を見たらリィンはこのことを思い出すだろうかと思いながら──。
 手錠を外してやると、その痕も残っていた。
「布でもやっておけばよかったか……まぁ、いい。痕を見て思い出せよ、リィン?」
 リィンの瞳から流れていた涙を拭いながら、気を失いぐったりしているリィンの耳元で囁いた。
[2017年7月16日]
© 2017 唯菜
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移転:2017/06/17
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