忍者ブログ
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


トリックオアトリート?

 はろうぃん?ってなんだろう?
 はじめて聞く言葉だったから、パパに聞いてみたら、トリックオアトリートって言いながらお菓子貰いに行くイベントみたい。
 お菓子がもらえたら嬉しいな。でも、お菓子もらえなかったら、その相手にいたずらしていいみたい。いたずらって何をすればいいのかな?もらえなかった時に考えようって思いながら、その日を迎えた。
 パパとママが用意してくれた猫耳と尻尾がついてるお洋服着て、パパとママとマクお兄ちゃんに突撃してみる!
 まずはママ!
「ママ、トリックオアトリート?」
「はい、お菓子だよ。1つずつ食べるんだぞ?」
 ママがくれたのは袋に入った小さなカップケーキが3つ。
「ありがとう、ママ!」
「どういたしまして。その格好、かわいいよ」
 そう言いながらママが頭なでてくれる。嬉しくてママにギュッてしたら、抱きしめながら頭をなででくれた。
 次はパパ!と思ったけど、あれ、パパって、お仕事から帰ってきてたかな?
「ママ、パパはお仕事から帰ってきた?」
「ん? そろそろ帰ってくるごろだと思うけど」
 ママに聞いたとき、タイミングよくパパが帰ってきた声が聞こえ、ママと一緒にパパをお出迎え。
「おかえり、クロウ」
「パパ、おかえりなさ~い」
「あぁ、ただいま。リィン、リオ」
 パパは僕を抱っこしてママにキスした後、僕にもキスしてくれた。
 パパとママはいつも仲良し~。
「リオ、その服似合ってんぞ」
「このお洋服大好き! あ……パパ、トリックオアトリート?」
「あ~……わりぃ、今お菓子持ってないわ。ということで、いたずらしてもいいぞ?」
 いたずらと言われ、何も考えてなかったから、どうしようってなった。
「いたずら……考えてなかった……」
 しょんぼりしてると、ママが猫耳を僕に渡してきたからそれをパパに付けてみた。
 猫耳を付けたパパを見て、ママはくすくすと笑っていた。
「リオ……パパにこれ似合うか?」
「似合うよ~?」
「似合ってるぞ、クロウ」
 そう言いながらママはくすくす笑っている。
 僕はパパとお揃いで嬉しくなった。
 次はマクお兄ちゃんに突撃しに行くからと、パパにおろしてもらった。マクお兄ちゃんはお菓子持ってるかなぁ?
 いつものお部屋で寝てるマクお兄ちゃんに近付くと、マクお兄ちゃんは目を開けて僕を見た。
「どうした、クーリオ?」
「マクお兄ちゃん、トリックオアトリート?」
「あぁ、今日はハロウィンか……」
 マクお兄ちゃんは身を起こして、ポケットに手を突っ込んで何かを確かめていた。
「今は何もないな。いたずらしていいぞ」
 マクお兄ちゃんもお菓子持ってなかった。いたずらしてもいいって言われたから、さっきママから貰っておいた猫耳をパパに付けたのと同じように、マクお兄ちゃんにも付けてみた。
「猫耳か」
「お揃い~」
「クク、そうだな」
 抱きかかえられ、頭を撫でてくれた。
 撫でられてると、睡魔が襲ってきて目をごしごしとこする。
「赤くなるぞ。眠いならご飯になるまで俺と寝るか?」
 返事をする前にうとうととしはじめて、マクお兄ちゃんの笑う声が聞こえたような気がしたけど、僕はそのまま眠りに落ちた。
 起きたときに、お菓子いっぱいまたもらえた。
 ママに猫耳が付けられてて、どうしたの?って聞いたらパパにいたずらされたとか言ってた。
 パパもママもマクお兄ちゃんも猫耳ついてて、お揃いで嬉しいな。ハロウィンは終わっちゃうけど、しばらくは猫耳と尻尾付けていようっと。

サイト掲載日 [2016年11月1日]
© 2016 唯菜
| HOME |
メニュー
Top
About
New
Novel
 └ Crow*Rean
 └ Mcburn*Rean
 └ Other
Offline
Mail
Link
Clap
Res

開設:2014/02/13
移転:2017/06/17
P R
AD
PR
Copyright ©  -- 蒼焔ノ刻 --  All Rights Reserved
Designed by CriCri Material by 妙の宴
powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]