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リィンの頭はかなり混乱していた。
何故なら、目の前には帝国解放戦線のメンバーで幹部の《V》と《S》が目の前にいて、そして、自分は帝国解放戦線のリーダーである《C》に何故か後ろから抱き締められている状態だからだ。
そもそも、なんで自分がここに攫われてまで連れて来られてこんな状態になったのか、誰か教えて下さいっていう感じだった。
たしか俺ってこの人達と対峙したよな?とか、なんで誰も何も言わないんだ?とか、あぁ…頭が混乱してて何が何やら……。
「えっと……そろそろ離して欲しいんですけど……?」
『断る』
そう言うとさらに強く抱き締められて、更に身動きが取れなくなってきて辛い。
(というか、この抱き方って誰かに似てるんだけど……? あれ?)
しばらく考えていたが、まさかと思い自分を抱き締めて離してくれない《C》の方を見る。身体はホールド状態に近いため、顔だけを向ける。
「……その仮面、外しませんか?」
『断る』
「さっきから断るしか言わないけど、それって俺に顔を見られたらヤバいからですか?」
にこりと笑うリィンに、《C》は「あ、やべぇ」と内心思った。
「あぁ、そうですか。そうですよね? というか、抱き締め方がいつもと同じだと、誰か気付きますよ? というわけで、その仮面外しましょうか、クロウ先輩?」
『……』
リィンは笑みをしたままで、《C》を見ている。それを見ていた《V》と《S》は、彼を怒らせたら怖いということを心の中に刻みつつ、自分たちのリーダーである《C》とリィンの方を傍観していた。
やがて、《C》は観念したのか仮面を外した。それは予想通りの人物で、リィンは一発殴る。
「いってぇ!」
「聞きたいことは色々あるんですが、とりあえず、学院に帰ってもいいですよね? 皆心配してるだろうし……。あと、数日間は口利かないんで、それじゃ」
「あ、おい! リィン!!」
「煩い、馬鹿!!」
その部屋から出て帰ろうと思ったが、ここってどこ?状態なので、とりあえず教えてくれるか分からなかったが、一応《V》と《S》にここの場所を聞いてみたらあっさりと教えてくれた。意外と学院の近くだったらしく、すぐに学院に帰れた。とりあえず、その間、引き留めようとするクロウは終始無視しておいた。
心配していた仲間たちには質問攻めにされたが、途中でにこりと笑い始めたリィンに何か得体の知れないものを感じたのか、それ以上質問できなかった。
(これ以上聞いたらなんかヤバい!!)
と全員が感じ取り、がくがくと一つにまとまって震えていた。そんな仲間にリィンは心配したが、あの笑みは止めておらず、仲間からはなんでもありません!と口をそろえて言われていた。
後日、クロウがリィンに話しかけてもリィンはクロウがまるでいないかのように振舞っているのを見て仲間たちは不思議に思っていたが、再びあの笑みをされ、聞けずに終わった。
ちなみに、《V》と《S》にはお詫びとしてアイテムを貰い、敵じゃなかったらなぁと思いつつ、今日も学問に励んでいた。
──え、クロウ先輩? さぁ……知らないよ
『リィンが最近話しかけても反応してくれない……』
帝国解放戦線のアジトで《C》はどんよりしていた。
「自業自得じゃないんですか? 数日間は口を利かないとか言っていたじゃないですか」
『はぁ……』
どんどんどんよりしていく《C》に《S》はため息をつき、部屋から出ていき、向かった先はトリスタのリィンの部屋で、リィンに事情を説明して、渋るリィンを何とか《C》の元へと連れて行き、機嫌を直させた。
なんかまた抱きついてるのが見えるけど、と思いつつ《S》はあのどんより感がなくなって良かったわとか、思っていた。
「リィン、愛してる」
「あぁ…はいはい……。って、色々聞きたいことが!!」
「それについては、まぁ、今度な?」
クロウはリィンに口付けを落とす。リィンは大人しくそれを受け入れる。
結局、口を利かないと言いつつも、寂しい思いをしてたのはリィンも同じだったらしく、クロウの正体が帝国解放戦線のリーダー《C》とわかっても、二人はこんな感じだった。
その後、色々といざこざがあったが、二人の関係は最後まで変わらなかったようだ。
何故なら、目の前には帝国解放戦線のメンバーで幹部の《V》と《S》が目の前にいて、そして、自分は帝国解放戦線のリーダーである《C》に何故か後ろから抱き締められている状態だからだ。
そもそも、なんで自分がここに攫われてまで連れて来られてこんな状態になったのか、誰か教えて下さいっていう感じだった。
たしか俺ってこの人達と対峙したよな?とか、なんで誰も何も言わないんだ?とか、あぁ…頭が混乱してて何が何やら……。
「えっと……そろそろ離して欲しいんですけど……?」
『断る』
そう言うとさらに強く抱き締められて、更に身動きが取れなくなってきて辛い。
(というか、この抱き方って誰かに似てるんだけど……? あれ?)
しばらく考えていたが、まさかと思い自分を抱き締めて離してくれない《C》の方を見る。身体はホールド状態に近いため、顔だけを向ける。
「……その仮面、外しませんか?」
『断る』
「さっきから断るしか言わないけど、それって俺に顔を見られたらヤバいからですか?」
にこりと笑うリィンに、《C》は「あ、やべぇ」と内心思った。
「あぁ、そうですか。そうですよね? というか、抱き締め方がいつもと同じだと、誰か気付きますよ? というわけで、その仮面外しましょうか、クロウ先輩?」
『……』
リィンは笑みをしたままで、《C》を見ている。それを見ていた《V》と《S》は、彼を怒らせたら怖いということを心の中に刻みつつ、自分たちのリーダーである《C》とリィンの方を傍観していた。
やがて、《C》は観念したのか仮面を外した。それは予想通りの人物で、リィンは一発殴る。
「いってぇ!」
「聞きたいことは色々あるんですが、とりあえず、学院に帰ってもいいですよね? 皆心配してるだろうし……。あと、数日間は口利かないんで、それじゃ」
「あ、おい! リィン!!」
「煩い、馬鹿!!」
その部屋から出て帰ろうと思ったが、ここってどこ?状態なので、とりあえず教えてくれるか分からなかったが、一応《V》と《S》にここの場所を聞いてみたらあっさりと教えてくれた。意外と学院の近くだったらしく、すぐに学院に帰れた。とりあえず、その間、引き留めようとするクロウは終始無視しておいた。
心配していた仲間たちには質問攻めにされたが、途中でにこりと笑い始めたリィンに何か得体の知れないものを感じたのか、それ以上質問できなかった。
(これ以上聞いたらなんかヤバい!!)
と全員が感じ取り、がくがくと一つにまとまって震えていた。そんな仲間にリィンは心配したが、あの笑みは止めておらず、仲間からはなんでもありません!と口をそろえて言われていた。
後日、クロウがリィンに話しかけてもリィンはクロウがまるでいないかのように振舞っているのを見て仲間たちは不思議に思っていたが、再びあの笑みをされ、聞けずに終わった。
ちなみに、《V》と《S》にはお詫びとしてアイテムを貰い、敵じゃなかったらなぁと思いつつ、今日も学問に励んでいた。
──え、クロウ先輩? さぁ……知らないよ
『リィンが最近話しかけても反応してくれない……』
帝国解放戦線のアジトで《C》はどんよりしていた。
「自業自得じゃないんですか? 数日間は口を利かないとか言っていたじゃないですか」
『はぁ……』
どんどんどんよりしていく《C》に《S》はため息をつき、部屋から出ていき、向かった先はトリスタのリィンの部屋で、リィンに事情を説明して、渋るリィンを何とか《C》の元へと連れて行き、機嫌を直させた。
なんかまた抱きついてるのが見えるけど、と思いつつ《S》はあのどんより感がなくなって良かったわとか、思っていた。
「リィン、愛してる」
「あぁ…はいはい……。って、色々聞きたいことが!!」
「それについては、まぁ、今度な?」
クロウはリィンに口付けを落とす。リィンは大人しくそれを受け入れる。
結局、口を利かないと言いつつも、寂しい思いをしてたのはリィンも同じだったらしく、クロウの正体が帝国解放戦線のリーダー《C》とわかっても、二人はこんな感じだった。
その後、色々といざこざがあったが、二人の関係は最後まで変わらなかったようだ。
pixiv [2013年12月31日]
© 2013 唯菜
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